本学には、身体等の障害により、「見ること」「聞くこと」「話すこと」「読むこと」「書くこと」「移動すること」などに困難がある学生が多数在籍しています。
「見ること」に関する制約がある学生の例
下記のような視覚に制約がある学生に対しては,
座席の位置や、板書や配布資料などの読みやすさや、見えてなくても分かるような説明の仕方に配慮が必要です。
制約例 | 補足 |
視力が著しく低い。 | 細かい文字や細かい図表の識別や細部の確認が困難です。両目の矯正視力が0.1未満の学生が多数在籍しています。 |
視野に著しい制約がある。 | 物を探したり、全体像を把握したりすることが難しくなります。 |
暗いと見えない。 | 明るくない教室や廊下では,文字や障害物を識別することが著しく困難になります。 |
眩しくて見えない。 | 眩しさにより著しく見えなくなる学生がいます。光の反射でホワイトボードの文字が読めなくなる学生や,日差しが強いところや明るいところでは,遮光眼鏡の着用が必要な学生がいます。 |
色の識別が難しい | |
著しく苦手な光がある。 | チラつきが多い画面や強い光等,苦手な光を見続けると体調を崩す学生がいます。 |
「聞こえ」に関する制約がある学生の例
補聴器をつけたり、音を大きくするだけでは、話を聞き取れない学生がいます。
「聞き取りやすさ」や「分かりやすさ・伝わりやすさ」に関する配慮が必要になります。
制約例 | 補足 |
小さな音が聞こえない | 普通の話し声程度の大きさでは,聞こえない学生が多数います。 |
音の高さにより聞き取りやすさが著しく変わる | 同じ大きさの音でも,音の高さにより聞き取れなくなる学生がいます。 |
音の聞き分けが難しい | 複数の話者が同時に話したり,雑音が混ざったりすると聞き取れなくなる学生が多数います。 |
音としては聞こえていても,話の内容が分からない | 音がゆがんで聞こえたり,音を言葉として聞き分けることが難しい学生がいます。 |
音のする方向により,聞き取りやすさが著しく変化する。 | 左右の耳の聴力が大きく異なる学生がいます。 |
「読み書き」に関する制約がある学生の例
読み書きのしやすさや、読み書きに要する時間,読み書きの方法などに配慮が必要です。
制約例 | 補足 |
視覚障害や読字障害や上肢障害があるため,「読み書き」に時間を要する。 | |
視覚障害や読字障害があるため,フォントや書式により著しい読みにくさがある。 | |
視覚障害や読字障害や上肢障害があるため,様式により著しい書きにくさがある。 | |
目で確認する必要がある「読み書き」ができない。 | 目で確認する必要がある文字(墨字)の読み書きができない場合は,点訳や音訳などの対応が必要になります。 |
移動が困難な学生の例
教室間や教室内での移動、学内施設の利用の際に配慮が必要です。
制約例 | 補足 |
視覚や下肢に障害があるため,移動に時間を要する。 | |
車いすで利用できない場所への移動が困難 | 車いすを利用している場合,車いすに乗ったまま利用できないところや,エレベーターが利用できないところでは,移動に著しい制約が生じます。 |
視覚や下肢に障害があるため,初めて行く場所への移動が困難 | 初めていく場所に関しては,ガイドヘルプや事前準備が必要な場合があります。 |
コミュニケーションに関する制約がある学生の例
制約例 | 補足 |
曖昧な表現や比喩的な表現が分からない | 行間を読んだり,言葉の裏を読んだりすることが著しく苦手な学生がいます。上手く伝わらない場合は,字義通りに理解できる説明や,具体的な説明が必要になります。 |
空気を読むことが著しく苦手 | |
「あれ」「それ」「これ」などの指示語の内容が分からない | 視覚に障害がある場合等,「あれ」や「それ」などの指示語が「どれ」を指しているかが分からないことがあります。具体的な説明が必要です。 |
緊張して話せなくなる。 |
状況による困難がある学生の例
制約例 | 補足 |
体調が著しく不安定 | |
著しく苦手な状況がある。 | |
急な予定変更や状況の変化い対処できない。 |